Solar weekly vol.8/ニュープロダッツ(1994.3.25 FRI 発行の記事です)
山崎エンジニアリング・高知県高知市
(株)山崎技研(山崎道生社長)の関連会社、(株)山崎エンジニアリング研究所(YES・山崎広一郎社長)は、蒸気エンジンと太陽熱温水器を組み合わせたコージェネレーション(熱電併給)システムを開発、小型の試作機で作動実験に成功した。仕組は、太陽熱温水器で得た熱でフロン蒸気を発生させ、そのガス圧力で発電機をつないた蒸気エンジンを回すもの。今年末までにエネルギー効率向上の研究や300ワット規模の試作機によるテストを重ね、実用化を目指すとしている。
蒸気エンジンは、(株)山崎技研の前身である山崎内燃機関研究所を創立した山崎主次氏(実父)の考察により待許を取得。YESは、山崎技研がかつて小型ガソリンエンジンを製造していたノウハウを生かし自家発電システムを研究した。
研究に際して当初は民生用の太陽光発電なども検討していたが、大手電機などが手掛ける太陽光電池の製造には膨大なエネルギーが消費されるため、蒸気エンジンを利用した簡易型の省エネルギーシステムの開発に取り組んだ。
同システムは蒸気エンジンと太陽熱温水器、熱交換機、ポンプ、冷却器、フロン用タンクなどから構成されており、エネルギー損失が少ないのが特徴。核となる蒸気エンジンには通常の蒸気機関のような切り替え弁がなく、簡単な動弁によって蒸気の流れが制御される。
システム作動の仕組には、まずエネルギー源として大陽熱を利用。太陽熱温水器から取り出した温水を熱交換器に通してフロンR-1 13をガス化する。これを蒸気エンジンに水蒸気の代わりに送り込み、ガス圧力で機関を動かして発電機を回す。水温が摂氏40度で実用が可能となり、夏場の晴天時には出力も大きくなる。
試験の結果、エンジンへのガス圧力は1平方cm当たり約3Kグラム。毎分600~700回転で約6ワットの出力が得られた。回転数は1200程度でも安定しており、エンジンを多気簡化して大型化すれば、2Kワット程度とされる一般家庭の電カ消費量も賄えるとみている。
今後は使用を制限されているフロンー11 3をAKー123など代替フロンに変更し、システムを大型化して試験を重ね、国の規制緩和や電力各社が民間コージュネからの売電を拡大する動きに着目して、将来の家庭用システムの製品化を進めるという。

システム概路図
(株)山崎エンジニアリング研究所 0888-33-6631
写真協力:(社)日本冷凍空調設備工業連合会
取材協力:(社)日本冷凍空調設備工楽連合会/大阪府建築部住宅建築課/(株)山崎エンジニアリング研究所
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