東京ガス千住テクノステーションで日本初の「複合エネルギーシステム」稼動開始

Solar weekly vol.13/トピックス1(1994.4.29 FRI 発行の記事です)

東京

東京ガスではすでに、ビル冷暖房機器、コージェネレーション等の業務用・産業用を中心とした技術開発のための実験棟として荒川区南千住に「営業技術開発センター」を開設しているが、今年3月同敷地内に、新たに「東京ガス千住テクノステーション」をオープンさせた。

オープンしたのは、温水機器・ガス温水暖冷房機器等の家庭用ガス機器の技術開発の実験棟「東京ガス千住テクノステーションA館」と同敷地内の建物の電気と熱を供給する「コージェネ棟」の2つの施設。そしてこの機会に既設の「営業技術開発センター」を「東京ガス千住テクノステーションB館」と改称し、3つの棟を総じて「東京ガス千住テクノステーション」とした。

完成した千住テクノステーションA館

これにより、太陽光発電、ガスコージェネレーションシステム、リン酸型燃料電池という3つの新エネルギーを合体させて、電気や熱を供給する(※1)「複合エネルギーシステム」が、日本で初めて完成され稼動を開始した。

「太陽光発電」は、無尽蔵で公害がまったくないクリーンエネルギーであるが、日照時間などの条件に左右されるため、絶対的な発電量は少ない。一方、都市ガスでガスエンジンを回して発電し、同時に廃熱利用で冷暖房や給湯もできる「ガスコージェネレーションシステム」は、エネルギー効率が良く、すでに都心のホテルなどに導入されているが、大量の暖房や給湯などのニーズがある建物でないとメリットがない。

また、燃料電池は振動や排ガスはないが、すぐに動かしたり止めたりするが難しく、価格も高い。今回の「複合エネルギーシステム」は、これらそれぞれ長所と短所のある3つの新エネルギーを合わせ、自動切り替えで特長を生かして利用する都市型複合エネルギーシステムだ。

大型のソーラーシステム、ガスエンジン、燃料電池を複合した装置を整備するのには約7億6千万円と高額投資が必要だが、同規模のビルの電力、冷暖房、給湯などに必要な電気・ガス料金と比較して、複合システムを導入した方が年間でおよそ4千万円安くなる(※2)。

◎東京ガス(株)/03-3433-2111


(※1) 太陽光発電からは30キロワット。ガスエンジンで°力と熱を使するガスジェネレーションでは1360キロワット。部市ガスを、水蒸気を反応させて水素を作ったあと、空気柱の酸素を反応させて電気と水を作り出す「リン酸料燃料電池」からは200キロワット。同テクノステーションの電力要は厳大2780キロワットで、ごのうち57%で自給できる計算で、不足分は東京電力から購入する。
(※2〕 電力会社との契約電力量が2000キロワットを超えると、3〜4億円もする特別高圧設備を設置しなくてはならないが、この体制だと2000キロワットを確実に切ることができるため、割高な契約を避けることができる。

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