Solar weekly vol.16/トピックス2(1994.5.27 FRI 発行の記事です)
居住近くに太陽光パネル/大林組

◎火星基地の全体図
大林組では、火星が地球と似た惑星でありまた水などの資源が豊富であるなどの理由から、長期的な視野に立って、将来、有人火星探査が実現することを想定し、その初期段階に必要となる火星基地の建設構想をまとめた(※2)。
同社では、これまでにも月面基地や火星基地のデザインを発表しているが、今回の構想では、同社宇宙開発プロジェクト部の研究グループが米航空宇宙局(NA SA)の協力を得て、一歩進んだ構想にしている。
基地は最小のエネルギーで効率的に建設できることを前提に、直径6メートル、長さ16 メートルの円筒形居住施設を4基、直径16メートルの空気膜を利用した居住ドーム1基を中心に配置する。周囲には直径2.5メートル、長さ5メートルの温室を8基作り、相互に連結。10年かけて16人が住める基地を建設するとしている。
また生活水準を維持するため、一人当たり100平方メートルの居住空間と農地、10キロワットのエネルギーを確保。そのため居住施設の近くに太陽電池パネルを設置し、300メートル離して原子力発電装置を建設。1キロ以上隔てたところにロケット発車場をつくり、それぞれの施設を道路で結ぶなど、火星環境を考慮した住空間や食糧、エネルギー源を提供する施設の建設期間の見積りとレイアウトを具体的に検討している(※3)。
◎(株)大林組 東京本社203-3292-1111
(※2)同機想は、1994年3月の機械学会・第17期通常総会講演会において「初期火星基地の建築方法」として発表された。
(※3) 建設機械は既存のものを使い、火星の重力や砂の性質を考慮して作業効率と建設期間を算出。その結果、主な施設の設置に変やす時間は、道路設に60時間、円筒形居住施設の運搬・固定に22時間、居住ドームに354時間、原子力発電装置の設置に23時間と、ほぼ現実的な時間内に建設可能としている。
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